■ストーリー(プロローグ)
時は戦国。雪深い峠を越えた先に、葦名(あしな)の国はある。『剣聖』葦名一心が、わずか一代で国盗りをして興した、北国の雄である。
だが、その葦名は存亡の危機にあった。一心の孫である葦名の将は、窮状を憂い、自らの手勢に密かに告げた。「もはや、寄せ手から葦名を守るための、尋常の術は無い」「今こそ、あの御子が必要だ」
かくて御子は、囚われとなる。御子と言うが、その身は天涯孤独。家族も家臣も、なにもない。
ただ一人の忍びを除いては……。これは、寄る辺なき、孤独な主従の物語である。
■舞台
舞台は1500年代後半、命を賭した戦乱が続く戦国時代の日本。暗く歪んだ世界で、 “隻腕の狼”は尋常ならざる敵と対峙する。強力な忍び義手と忍術を駆使し、 隠密行動や縦横無尽な動きと組み合わせて、1対1の血生臭い戦いを生き延びろ。
■登場キャラクター
●主人公(御子の忍び)
『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』の主人公は、家名を汚し、片腕を失った“隻腕の狼”。 彼が死の淵から救われるところから物語は始まる。古来の血筋を引く若き皇子を守ることを誓った“隻腕の狼”は、恐ろしい葦名一族を含む数々の凶悪な敵に狙われる身となるのだった。若き主君を捕らわれた時、男は名誉を取り戻すべく死をも恐れず危険な旅路へと向かう。
御子に仕える壮年の忍び。 掟に縛られた冷静で寡黙だが、任務のためには手段を選ばぬ残忍さを兼ね備えている。 狼は情けを抱かず、ただ殺す。 優れた忍者もまた、同様である。 物語の冒頭で、葦名の将に敗れて御子と左腕を失い、代わりに忍義手を得る。 「主は絶対である。命を賭して守り、奪われたら必ず取り戻せ」 忍びにとって、掟こそが行動原理であり、掟が彼を復讐へと突き動かす。
●御子
葦名の地に、古くより続く一族の末裔。 忍びと同じく天涯孤独の身で、葦名の重臣、平田氏の養子として育てられた。 年に合わず落ち着いており、芯が強く、凛としたたたずまいに、自然な威厳がある。 自身の特別な生まれのために、葦名の将に囚われることとなる。
●荒れ寺の仏師
左腕の無い、初老の男。 無口で愛想のない世捨て人。 山中の荒れ寺に籠り、慎怒の仏像を無数に掘り続けている。 葦名の将に敗れた忍びを拾い、以後も助けとなる。
●破戒僧
夜叉面の尼僧。 霧深い紅葉舞う橋上で、忍びと対峙する。 常人にはとても扱えぬ長大な大薙刀を振るう。 暴風のような斬撃は、巻き込んだものに、たやすく死をもたらす。 だが、その動きは淀みなく、どこか舞いのようですらある。 見るものを惑わせる、怪しげな霧の幻術を使う。 幻術とは、元来、何かを覆い隠すためのもの。 この尼僧が、霧の奥に秘匿するものは、果たして…。
■アクションシステム
●忍殺
刀による剣戟、義手忍具、忍び寄りなど、 あらゆる手段を駆使した攻防の末に一瞬の隙を突く必殺の一撃、忍殺。 過程は問わぬ。 ただ、殺すことができれば良い。
●忍義手、義手忍具
忍義手は主人公が仏師から譲り受けた義手。 無骨な作りだが、カラクリが施されている。 忍義手は、ただ失った腕を補うためのものではなく、特別な忍具である。 「隻腕の狼には、おあつらえむきの牙じゃろうて」 仏師の言葉が示す通り、戦いをくぐり抜けた、血と脂の臭いがこびりついている。 忍義手に仕込む秘器。 盾を叩き壊す斧や、素早い敵を仕留め打つ手裏剣など、その種類は様々である。 つまり、殺す相手なりの殺し方があるということだ。
●鉤縄
忍義手に備えられた特別な鉤縄。 先端に付いた鋭い鉤を打ち込み、絡めることで、道なき道、常人では到達できない 場所への移動を可能とする。 土の上は、侍の戦場だ。 侍たちは、そこを這う。 優れた忍びは、地面には留まらず、猛禽のように高みから戦場を望む。
●見切り
忍びの目ならば、突きの動きを捉え、刃を踏みつけ、そこから反撃に転ずることができる。 誤れば死地に至るだろう。 だが、見切ればすぐにも殺せるではないか。 忍びは、そう考える。